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デザイン関連書籍を中心にまとめや感想などを書きます

石井淳蔵『ブランド―価値の創造』

ブランド―価値の創造 (岩波新書)

ブランド―価値の創造 (岩波新書)

日常的に使っている<ブランド>という言葉、これは一体何なのかと思って読んでみた。本書カバーには「現代社会の富は、商品の集積ではなくブランドの集積として現れる」という風なことが書いている。最初から最後に渡って、実存するブランドの例を交えながら(コカ・コーラの話が多い)ブランドの特徴やその成長過程を説明する。

面白かったブランドの性格を4つ挙げてみる

  • ブランドの四分類の話
  • ブランド価値の普遍性
    • ブランドメディアによってブランド価値は伝達できるが、普遍的なブランド価値は露出できない
  • ブランドは徐々に成長してゆく話
    • 製品開発初期段階では使用機能ネクサスな見せ方でも良い
  • ブランドは共同幻想ではない

感想

これまでなんとなくブランドのあるものはなんとなく良いことしてるんだろうなあとか、製品の雰囲気とか世界観がブレないように印象の軸を定義付けてあげるものなんだろうかというくらいの単純な見方しかできてなかったが、読後にはそれを分解しながら全体像を把握できるようになっていた。今後はもう少し精度を高めた状態でブランドについて考えを巡らせることができそうだ。

後半第五章は企業の経営陣が<ブランド>の周辺でどういうふうに事業の未来についての判断をくだすのかといったような内容で、この部分については入門したばかりであったのもあり、やや気の乗らない気持ちで読み進めていた。それにしても、この200ページほどのコンパクトな新書サイズで、ブランドの全体像を大雑把でも把握できるのはとても良いと思った。

デザイナーがよく言う「ブランディング」とは、その時代時代でスタイルやブランドメディアに製品のブランド価値を定着させてゆく作業なんだろうかと考えたりもした。

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