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デザイン関連書籍を中心にまとめや感想などを書きます

森博嗣『作家の収支』

作家の収支 (幻冬舎新書)

作家の収支 (幻冬舎新書)

本書は、著者が自身の作品によってどれほどの印税、原稿料、原作料、その他雑収入を得たのか、客観的な事実として赤裸々に明かすという内容である。作家の収支など、なってみなければ普通は知ることはできないものではあるが、著者は、ただ一人の作家の経済状況の例として「人生設計のための有益なデータとして取り入れてもらいたい」と本書の存在意義を語る。

学んだこと

  • 様々なものが積み重なって収入となっている
    • 原稿料
    • 印税
      • 印税にもいろいろある
      • 初版、増刷、DVD、グッズ、試験問題、翻訳等々
    • 著作使用料
      • ドラマ、映画等々
    • ブログ、公演会、トークショー、インタビュー
  • 小説の発行部数の推移の様子
    • 映像化などによって影響を受ける
  • 作家の支出
  • これからの出版

感想

単純に作家という仕事が、とても夢のある仕事であるのだなという感想を抱いた。ひとつの作品が次々と売れていくこと自体もそうだし、それによって安定した収入を得ること、つまり自分の好きなことを主たる生業として生きていけるということ。物質的な原材料というものがほぼなく、頭で作り出すコンテンツによっていろいろが回る。コンテンツはメディアミックスしてより多くの人に届く。あらゆることを上手く運べば、華やかな日常があるように思える。憧れる人が大勢いるのも納得がいく。

第4章「これからの出版」まで読み進めると、作家の話を中心としながらも、似たようなつくる仕事をする人にも言えるような内容が増えてくる。人を取り巻く環境は大きく変わらないだろう、デザイナーも、イラストレーターも、その他多くのアーティストも似たような状況にあると思う。マイナ化の話、細かい利益、ネット環境、コンテンツへのプライド、どれも身に沁みた。

こういったデータを知れることは面白い。作家という存在の一側面を知ることができたし、お金の感覚をひとつ磨くことができたように思う。

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  • 作者: 田島隆雄,ヒナプロジェクト,博報堂DYデジタル
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  • 発売日: 2016/07/27
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